週末起業でカフェを開業したい!開業資金の相場や失敗しない方法は?
2018/8/10
社会全体が副業容認の流れになる中、週末起業を始めるサラリーマンが増えています。その中でも、カフェは特に人気があります。
しかし、新しく開店した飲食店の95%が3年以内に店を閉めることをご存知でしょうか?カフェも例外ではありません。カフェを含む飲食店を経営することはそれほど難しいことなのです。
サラリーマンが週末起業で片手間に経営する場合はなおさら難しいと思います。ただ、失敗するリスクを減らす方法はあります。
ここでは、週末起業でカフェを経営する際に必要な準備や費用、失敗しないポイントなどについて説明したいと思います。
Contents
カフェの開業に資格は必要?
まず気になるのが、カフェの開業に何か資格が必要なのかということです。カフェの開業には、「食品衛生責任者」と「防火管理者」の資格が必要です。
ただ、「防火管理者」の資格についてはカフェの収容人数が30人以上の場合にのみ必要な資格のため、週末起業で経営するくらいの規模だと必要がない場合が多いです。
どちらの資格も費用は3,000円~10,000円で、1~2日程度で簡単に取得することができます。
カフェの開業と経営にかかる費用や準備
次に気になるのが、開業資金や必要な準備だと思います。週末起業の場合は、従業員などは雇わず、なるべく小規模で開業することをおすすめします。
週末起業カフェに必要な準備
まずは週末起業でカフェを始める場合に必要な準備を確認しましょう。
・必要な資格の取得(「食品衛生責任者」等)
・各種保険への加入(「賠償責任保険」等)
・テナント探し
・内装工事
・調理器具や電化製品などの調達
・メニュー表やポスター、チラシなどの作成
・食材の仕入れ
ざっくり見積もってもこれだけの準備が必要です。
準備期間は、テナント探しに1か月、内装工事に1か月、オープンの準備に1か月として、大体3か月は見ておいた方が良いと思います。
週末起業カフェの開業資金
次に開業資金です。自分一人で切り盛りする場合、お店の広さは10坪~15坪(6席~10席)程度でも十分だと思います。郊外で駅近のテナントだと賃料は5万円~10万円、敷金礼金は15万円~30万円程度で借りることができます。
そして、内装工事費用の目安は一般的に24席程度の喫茶店で700万円と言われているので、6席として計算するとざっくり170万円程度になります。冷蔵庫やレンジ、調理器具などの厨房の設備や器具は、中古で揃えれば50万円程度に収まります。
開業に必要な費用をまとめると下記のようになります。
・家賃…5万円~10万円
・敷金礼金…15万円~30万円
・内装工事費用…170万円
・設備や器具…50万円
・メニューやチラシ作成費…5万円~10万円
・各種保険…10万円~30万円(年間)
合計…255万円~300万円
独立してそれなりの規模のカフェを開業しようとすると1,000万円以上かかりますが、週末起業で小規模のカフェを開業する場合はこれだけの資金で済みます。
週末起業カフェのランニングコスト
・家賃…5万円~10万円
・水道光熱費…3万円~4万円
・食材費…5万円~8万円
・広告宣伝費…1万円
合計…14万円~23万円
毎月これだけのお金が出ていくと考えると少し恐ろしいですね…。これだけのランニングコストを上回る売り上げが立たなければ、継続的に経営することは難しいのです。
週末起業カフェで失敗するリスクを減らすためのポイント
では、ここからは廃業率の高いカフェで失敗しないためのポイントをご紹介していきます。
駅前の路面店を選ぶ
まず何よりも重要なのが立地です。オープンしたてで知名度がない場合は、人目につかなければお客さんは来てくれません。
一番おすすめなのが駅前の路面店です。ある程度の大きさの駅前なら常に人が行き来していますし、路面店なら人目にも付きやすく、新しくオープンしたことがすぐに分かります。
「そんな立地の良い場所、家賃が高そう」と思う人もいるかもしれませんが、校外なら安く借りることができます。
そして、道路に面している側の外装は、なるべくガラス張りにし、店内が見えるようにすることがポイントです。一人でもお客さんがいれば入りやすくなります。
リサーチ
カフェを開業する場合、候補場所の客層のリサーチは不可欠です。客層とずれたコンセプトにしてしまうとお客さんは集まりません。どの時間帯にどんな客層が多いかを事前に調べておくことが重要です。
また、客層の他にも周りにどんなお店があるか、競合になりそうな店がないかもチェックしておきます。
リサーチが済んだら、最も多い客層にマッチしたメニューや内装・外装を検討します。それが自分の希望や得意とするジャンルとずれている場合は、開業場所を再検討したほうが良いでしょう。
他のカフェとの差別化
カフェは日本中どこにでも腐るほどあります。その中でお客さんに選んでもらうためには、差別化できる何かがないといけません。「100種類以上のコーヒー豆から選べる」「一風変わったメニューがある」「店内にアンティークドールのコレクションがある」など、コーヒーやフードの味で勝負できなくても、他に強みがあればカバーできます。
この差別化ポイントも、リサーチで分かった最も多い客層にマッチするものでなければいけません。
広告宣伝に力を入れる
たとえ駅前の路面店でも、チラシ配布などの広告宣伝は必須です。特に駅前から少し離れた場所にあるカフェの場合は、ポスティング(家のポストに直接配布)や駅前でのチラシ配布が必須です。
特にカフェの近隣の住宅やマンション・アパートへのポスティングは効果的です。歩いていける距離なら、「ちょっと行ってみようか」となる確率が高いです。
ターゲットとする客層にもよりますが、主婦が住んでいるであろうファミリータイプのマンションや、新興住宅地に配布すれば、ママ友たちと連れ立ってきてもらえる可能性があります。
ただし、ポスティングや駅前などでチラシ配布をする場合は、許可が必要な場合やそもそも禁止されている場合がありますので注意しましょう。
収支計画や採算管理をきっちりする
カフェの経営に失敗する原因として多いのが、採算管理がしっかりできておらず、赤字が続いてしまうということです。
価格が高すぎると客足は遠のきますが、安すぎると採算が合わず赤字になります。ランニングコストを考慮して、高すぎず採算がとれる価格設定を心がけましょう。
「赤字でも本業の収入から補填すれば良いか」という考えはNGです。安定して継続するためには、カフェ単体で利益が出ていることが必須です。
まとめ
以上、週末起業でカフェを開業する場合の必要資金や失敗しないポイントについて説明しました。
週末起業でカフェを経営するのはかなり大変だということが分かると思います。はっきり言って、よほどこだわりがあるとか、どうしても開業したいという強い気持ちがないと、カフェの経営は向かないと思います。軽い気持ちで開業してしまうと、開業資金を丸々無駄にしてしまうことにもなりかねません。
この記事を読んで、「カフェの開業は難しいかも…」と思った人は、他の週末起業ネタを探すことをおすすめします。