飲食店の週末起業は失敗のリスクが高い?開業に必要な準備は?
2019/11/26
脱サラして飲食店を開業するのが夢だけど、いきなり仕事を辞めて開業するのはリスクが大きすぎる…というサラリーマンが、週末起業で飲食店の開業を検討しているというケースはよく耳にします。
ただ、週末起業と言えどもリスクが全くないことはありませんし、特に飲食店は他の週末起業ビジネスと比較すると失敗しやすいという話もあります。
ここでは、週末起業で飲食店を始める場合のリスクや注意点、必要な資格などについて説明します。
週末起業で飲食店の開業を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
Contents
飲食店の週末起業が失敗しやすいのはなぜ?
飲食店の週末起業が他の週末起業ビジネスと比較して失敗しやすいのはなぜなのでしょうか。
薄利多売である
販売するメニューにもよりますが、よほどの高級店でない限り、1人1人の単価が低くある程度の売り上げを立てようとすると数を販売しなければなりません。実際に、飲食店の平均的な利益率は10%程度と言われています。
始めは自分一人で切り盛りする人が多いですが、働いても働いても稼げないという悪循環に陥って続けられなくなってしまいます。
ランニングコストが高い
飲食店の週末起業を始める場合、家賃、電気代、水道代、食材代などが掛かってくるため、ランニングコストがかなり高額になってしまいます。
コンサルティングやアフィリエイトなど身一つでできるビジネスの場合、ランニングコストがかからないため、売り上げが立たなくでも続けていくことはできますが、飲食店の場合はそういうわけにはいきません。お客さんが来ないと続けることができなくなります。
競合が多すぎる
どの業界もそうですが、飲食店は特に競合が多いビジネスです。田舎でない限りは美味しいと評判の飲食店がそこら中にあり、その中で新規開業して集客するとなると相当な努力や工夫が必要です。
「美味しすぎて感動した」とか「見栄えがすごい」など、何かしらの特徴や選ばれる理由がないと新規のお客さんは来ても次につながりません。
飲食店の週末起業で成功に近づくためのポイント
飲食店の週末起業が失敗しやすい理由やリスクについて説明しましたが、ここまで読んでみて飲食店の開業をあきらめる方も多いのではないでしょうか。
確かに、飲食店を開業する場合は並大抵の努力では成功することは難しいです。強いこだわりを持って「何が何でも成功する!」という強い気持ちが必要です。
ただ、成功に近づくためのコツやポイントのようなものはあります。失敗しやすい飲食店の週末起業に敢えてチャレンジするという人は次のポイントを参考にしてみてください。
小規模からスタート
週末起業では失敗のリスクも考慮して小規模から始めるのがおすすめです。店舗を借りずにレンタルスペースから始めたり、場合によっては自宅で始めることも選択肢としては有りかと思います。自宅の場合は家賃は0円で済みますし、移動時間や手間も省けます。
小規模から始めて、売り上げが立ってある程度知名度がアップしてから本格的に店舗を借りて始めるのがおすすめです。
メニューを絞って味を徹底的に追及する
メニューはたくさんあった方が売れやすいというイメージを持っている人がいるかもしれませんが、そういうわけではありません。メニューがたくさんあると専門性が薄れてしまい、特に飲食店が周りにたくさんある場合は埋もれてしまいます。
メニューをある程度絞って専門性を高めることで他との差別化が図ることができ、そのメニューの味を徹底的に追及することで評判を広めることができます。
集客は複数のチャネルを駆使
料理は美味しいのに集客がうまくいかずにつぶれてしまうお店はとても多いです。飲食店の場合、料理に関する知識には長けているけど、集客やマーケティングの知識があまりないという人が多いからです。
「飲食店の集客はインスタが主流だからとりあえずインスタをやればOK」という感じでは集客はうまくいきません。集めたいターゲットによっても最適な集客方法は変わりますし、インスタを見たユーザーがホームページを見たりすることもあるので、SNSやホームページ等、複数の受け皿を用意しておく必要があります。
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また、飲食店を開業する場合に簡単にできて即効性があるのが、近隣の住宅やマンションへのポスティングチラシです。新しいお店が出来たらとりあえず行ってみようという人は多いので、近隣の住民にはできる限り多くの方に知ってもらうことが重要です。
飲食店の週末起業を始めるのに必要な資格や届け出は?
いざ、週末起業で飲食店を始めるとなった場合に必須となるのが、必要な資格や届け出についての確認です。
飲食店を開業する上で必要な資格は、食品衛生責任者と防火管理者の2つです。防火管理者の資格については「収容人員が30人以上の店舗の場合のみ」となりますので、週末起業で小さく始める場合は必要ない場合がほとんどだと思います。ただ、この30人以上というのは従業員も含めた人数となりますので注意が必要です。
次に必要な届け出については、飲食店の形態によって必要な届け出は異なり、届け出によって提出先も異なります。また、飲食店に関わらず週末起業でビジネスを始める場合に必要な届け出等もあわせてご紹介します。
飲食店開業に必要な届け出
・保健所
食品営業許可申請
※条件に関わらず全店舗が対象です
・消防署
防火管理者選任届
※収容人数が30人を超える店舗に必要です。
防火対象設備使用開始届
※新築もしくは既存の建物を消防法上の用途(物販店舗、飲食店、共同住宅、事務所など)で使用する場合に必要です。
※こちらは内装業者が届ける場合がほとんどですが、念のため所轄の消防署に問い合わせましょう。
火を使用する設備等の設置届
※厨房設備など火を使用する設備を設置する場合に必要です。
・警察署
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
※深夜12時以降にアルコールを提供する場合に必要です。
風俗営業許可申請
※スナックなど客に接待を行う場合に必要です。
ビジネスを始める場合に必要な届出
・税務署
個人事業の開廃業等届出書
※個人で開業する場合のみ必要です。
・労働基準監督署
労災保険の加入手続き
※従業員を雇う場合のみ必要です。
・公共職業安定所
雇用保険の加入手続き
※従業員を雇う場合のみ必要です。
・社会保険事務所
社会保険の加入手続き
※法人の場合は強制で、個人の場合は任意となります。
まとめ
以上、飲食店の週末起業について、失敗が多い原因や成功に近づくためのポイント、必要な資格などについて紹介しました。
前述の通り、飲食店の週末起業は一筋縄ではいかないところがあります。失敗のリスクも考慮した上で、しっかりとした準備を行ってから始めてください。
また、このサイトでは週末起業におすすめの他のビジネスも多数紹介しています。飲食店以外のビジネスにも興味のある方は他の記事もあわせてチェックしてみてください。