副業をする会社員が個人事業主になるメリット・デメリット

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副業をする会社員が個人事業主になるメリット・デメリット

2021/11/27

個人事業主

会社員で副業をするなら個人事業主になるのがベストです。多くのメリットがありデメリットやリスクはほとんどないからです。

 

しかし、副業による収益をしっかりと計算し事業計画をしっかり立てないと、デメリットが勝る可能性も否定できません。

 

副業をしている会社員が個人事業主になった方がよいのか否かのご検討に活用ください。

 

Contents

会社員が個人事業主になるメリット

会社員が個人事業主になるメリット・デメリット

副業をする会社員が個人事業主になると、多くのメリットが受けられます。

 

事業運営経験

会社員のままでは、なかなか経験できない資金繰りなど事業そのものを運営する経験が得られます。

 

今まで会社の名前があったから、上手くできていた資金繰りが個人になった途端に難しくなるなど、会社に対しての有難い気持ちや、副業に対するモチベーションが生まれるかもしれません。

 

独立に向けた勉強もできることから、将来の独立を見据えて会社員をしながら個人事業主になることはおすすめの方法といえます。

 

節税ができる(特別控除など)

事前に税務署に書面を提出し青色申告事業者になる必要がありますが、最大65万円の特別控除を受けることができます。

 

また取得価額が30万円未満の減価償却資産(少額減価償却資産)を購入したとき、一括して損金に算入することも可能になります(上限は合計300万円 令和4年3月31日まで)。

 

さらに、事前の申告が必要ですが、家族に対する給与を青色事業専従者給与として経費に入れることもできます。

 

より節税をするために、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を使う申請を行っておくことをおすすめします。

 

赤字を繰り越せる

これも事前に青色申告事業者になる必要がありますが、損失が出たとき3年間繰り越して所得から控除することが可能です。

 

例えば、1年目に100万円の赤字決算となり、2年目は110万円の黒字となりました。

赤字を繰り越しているので、110万円-100万円=10万円となり、10万円に対して税金がかかってきます。

もし、青色申告事業者でなければ、2年目は110万円に対して税金がかかってきます。

※実際には事業収入と給与所得で差し引くなどケースバイケースで異なりますので、実際に計算してみなければわからない点にご注意ください。

 

給与所得などと損益通算できる

副業(個人事業主)で赤字が出た場合、給与所得から損失を差し引くことができます。

 

雑所得では給与所得から差し引くことができません。

 

屋号で銀行口座を開設できる

会社のように個人事業主でも屋号で銀行口座を開設できます。

 

個人のお金と個人事業主のお金の2つに分ける必要がありますので、個人事業主用の銀行口座を開設するようにしましょう。

 

会社員が個人事業主になるデメリット

個人事業主になってしまうと受けるデメリットも存在します。

 

メリットだけでなく、しっかりとデメリットもご検討ください。

 

年末調整だけでは終わらない

1社だけで働いており年収2千万円以下の会社員なら年末調整をするだけですが、個人事業主になると、毎年確定申告をする必要があります。

 

副業をしていて収益が上がっている場合は、雑所得として申告をする必要がありますから、デメリットと言い切れないかもしれません。

 

個人事業税が必要になる

業種業態と所得によっては、個人事業税が発生します。

 

東京都の場合、年間290万円以上の収益がある物品販売業なら5%の税率です。

 

収益が大きいのなら、会社を設立した方が節税になることもありますので、収益によって判断されることをおすすめします。

 

なお、開業届を出していなくても、事業と認定されてしまい個人事業税を支払う必要が発生することもあります。ご注意ください。

 

失業手当が受け取れない

会社員が会社を辞めたとき、雇用保険制度で失業手当が受け取れますが、会社員で個人事業主であるのなら、就業しているとされるため、失業手当は受け取れなくなります。

 

収入なしになるのなら、事前にハローワークに相談し、会社を辞める前に個人事業主を辞める手続き(廃業届)を出すようにしましょう。

 

ついブラックになりがち

個人事業主になる盲点のひとつに「ブラックになりがち」なことです。

 

仕事できる時間が自由だから、自分だけの裁量で仕事を決められるから、つい深夜まで仕事をしたり、休みを設けないで仕事をしたりする方が多いのです。

 

また、収益を増やそうと受注を増やしすぎて仕事が終わらないようになることもあります。

 

さらに、ブラックになっていることを知らずに、取引先にも同じようなことを求めてしまうこともあります。

 

ご自身の体調管理も含めて、スケジュール管理をしっかりと行うようにしましょう。

 

会社員が個人事業主になっても変わらないこと

会社員が個人事業主になったとしても変わらないこともあります。

 

社会保険はそのまま

会社の社会保険に加入していますから、健康保険や年金などの社会保険はそのままです。

 

個人事業主になると厚生年金ではなく国民年金となり年金の支給額が減ってしまいます。また、厚生年金は扶養家族として加入することができますが、国民年金には扶養の制度がありません。

 

個人事業主の社会保険よりも会社の社会保険の方が手厚いので、会社員を続けた方が有利であることは間違いありません。

 

経費はそのまま

個人事業主ではなく副業をしている場合は、売上から経費を引いて雑所得で確定申告を行い、個人事業主ならば事業所得として計上します。

 

どちらも経費として処理するのは変わりありませんが、個人事業主で青色申告事業者であれば、利益よりも経費が多く赤字になったときは、3年にわたって繰り越すことができます。

 

正確な記帳や書類の保管が必要

個人事業主でもなくても、正確な会計処理が大切です。

 

確定申告をスムーズに行うためにも、日ごろから会計ソフトを使って記帳をするようにしましょう。またレシート(領収書)や請求書など書類を所定の期間保管しておくようにしましょう。

 

税務調査がある

会社に税務調査が来るように、個人事業主にも個人にも税務調査が来ることがあります。

 

いつ税務調査があっても良いように、キチンと帳簿を整え、わかりやすく整理しておくことが大切です。

 

サラリーマンが個人事業主になるには

会社員が個人事業主になるには、税務署と都道府県税事務所に開業届を出すだけです。

 

個人事業主を辞める(廃業する)場合も同様です。

 

各種届出は国税庁のホームページからダウンロードしたり、税務署などで配布していますので、簡単に入手できます。もし記入方法がわからなければ税務署に相談するようにしましょう。なお税務署での相談は予約が必要です。

 

なお、下記のような状態では事業と認められません。

 

  • ・不用品をフリマで売った
  • ・年に数回、ネットで売った
  • ・趣味程度の収入しか得られていない
  • ・事業が継続しているとは考えにくい(一時的なものは事業とみなされません)

 

個人事業主として会社に所属し両立させるのが最強

まずは、副業が事業として認められるように、継続して活動し、利益を継続して上げられるようになるのがスタートです。

 

おおよそ、年間収益が20万円を超えたら、個人事業主になると考えましょう。

 

会社員として働きながら取り組みやすい副業の条件

正直に申し上げると、どのような職種でも会社員として働きながら副業をすることは可能です。

 

在宅ワークの普及や働き方改革による副業・兼業解禁の流れがあるからです。

 

とは言っても、公務員など副業禁止の職種がありますし、資格が必要な職種、職業による倫理規定があるため、完全にフリーというわけではありません。

 

一般的に、下記の副業がよいとされています。

 

  • ・在宅で完了
  • ・一人でできる
  • ・土日のみの稼働でよい
  • ・自分で時間調整ができる

 

例えば、結婚相談所であれば、上記の条件に合致します。

 

ぜひ、ご自身にあった働き方をみつけてください。

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