知らないと罰則を受けることも!?週末起業を始める際に必要な手続き
2018/10/22
会社員が週末起業を始める場合に気になるのが、週末起業を始めるのに必要な手続きはあるのかということですよね。
まず思い浮かぶのは「開業届」だと思いますが、それ以外にも必要な手続きがあります。
ここでは、会社員が週末起業を始める際に必要な手続きについて、状況別に必要な手続きを紹介していきます。
Contents
開業の手続きって?開業届は出さなくても良い?
週末起業を始める際にまず必要になってくるのが、開業届などの開業の手続きです。実は、開業届を出さなくても週末起業を始めることは可能です。
週末起業でも事業を始める場合は開業届出すことをルールとして決められていますが、出さなかった場合も特に罰則はないため、出さずに週末起業を始めている人も多いようです。
開業届を出すメリット
開業届を出すことで得られるメリットはいくつかあります。
65万円の控除が受けられる
開業届は、想定される収入によっては出しておく方がお得になる場合があります。開業届を出すことで、青色申告特別控除(65万円)を受けることができるからです。この65万円の控除を受けるためには、別途、所得税の青色申告承認申請書を出す必要があります。
この控除が適用されるのは事業所得ですが、アフィリエイトなどのネットビジネスは事業所得とは認められずに雑所得となる場合があるので注意が必要です。
損益通算が可能になる
所得税や住民税を計算するときに、本業の給与所得と損益の合算ができるようになります。週末起業で赤字が出た場合、開業届を出して所得が事業所得と認められていれば、給与所得と赤字の相殺ができ、確定申告をすれば所得税の還付が受けられるのです。
屋号の銀行口座を作ることができる
開業届を提出すると、屋号で銀行口座を開設することができます。クライアントと直接契約する場合などは、屋号の口座があることで社会的な信用が高まります。
許認可が必要な業種はその手続きも忘れずに
事業の種類によっては始める際に許認可や免許を取る手続きが必要な業種があります。許認可の手続きをせずに事業を始めてしまうと、場合によって罰則が科されることもあるので注意が必要です。
ここでは、週末起業で名前が挙がる業種の中から、許認可や免許取得の手続きが必要な業種をいくつかピックアップします。
飲食店やカフェ
土日でできる週末起業ビジネスとして人気のカフェ。カフェなどの飲食店を開業する場合の手続きでは、保健所の許可(飲食店営業許可等)、消防署への届出(防火対象物使用開始届)や警察署への届出や許可を取得する手続きなどが必要です。
また、週末起業でカフェを始める際の準備や成功のポイントについては次の記事で紹介していますので、そちらもあわせてチェックしてみてください。
週末起業でカフェを開業したい!開業資金の相場や失敗しない方法は?
リサイクルショップ
メルカリやヤフオクなどのアプリを使って中古品を仕入れ、転売やリサイクルショップを運営するビジネスも週末起業で人気です。中古品を販売するリサイクルショップの場合、扱う商品によっては古物商の免許を取得する必要があります。
ただし、他社からの買い取りを行わない場合(自宅で使っていたものや無償で引き取ったもの)については当てはまりません。
古物商の免許は、警察署で取得できますので、まずは自分の住所を管轄する警察署の生活安全課に連絡してみましょう。
民泊
インバウンドが増える中、民泊ビジネスも人気が出てきています。民泊を運営する場合は、原則として旅館業法の許可が必要です。旅館業法の許可は保健所で取得することができます。
旅館業法の許可を取得する際の必要書類や手続きは結構複雑なので、よくわからない人や不安な人は行政書士に相談するのがおすすめです。
以上、許認可や免許取得の手続きが必要な週末起業ビジネスをピックアップしました。このほかにも許可が必要なビジネスはたくさんありますので、ビジネスを始める前に念のため調べておくようにしましょう。
会社への申請や許可などの手続き
会社によっては週末起業や副業を始める際に申請が必要な場合があります。会社とのトラブルを防ぐためにも就業規則などを確認し、しかるべき手続きを行うようにしましょう。
「そもそも会社で禁止されているのでばれないように週末起業を始めたい」という人も多いと思いますが、会社で禁止されている場合は素直に従っておく方が無難です。
会社にばれないようにすれば良いのではないかと思う人もいるかもしれませんが、思わぬところで会社に伝わってしまう場合もあります。その1つが住民税の徴収です。
会社員の場合は基本的に住民税の納付方法は特別徴収(給与からの天引き)になっていると思います。週末起業で利益が出ると、その分所得も増え、住民税が変動します。そこで会社は給与以外にも所得があることが分かり、週末起業がばれてしまうことにつながります。
徴収方法を普通徴収にしておけば、週末起業の利益で増えた住民税は自分で納付することになりますが、赤字申告をした場合は本業の給与との相殺になるため、特別徴税が適用されます。そうなると、会社の給与から手引きされる住民税の金額が少なくなり、会社にばれてしまうことになります。
住民税の他にも、週末起業をしていることが会社にばれるきっかけはたくさんあります。会社とのトラブルを避けるためにもルールには従っておきましょう。
まとめ
以上、週末起業を始める場合に必要な手続きについて説明しました。週末起業を始める場合には、このような手続き関係も大切ですが、どんなビジネスを選ぶかということが成功するか否かを左右します。このサイトでは、週末起業の失敗の原因や成功しやすいおすすめビジネスも紹介していますので、次の記事もチェックしてみてください。